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正月にはめでたいモノを大集合させて、文字通り年に一度の贅沢をしよう、と考える人が多いのだろう。
ぼくもその一人だ。
赤く染めたタコや伊達巻きや黒豆といった、正月にしか脚光を浴びない正月専用食品がスーパーの棚でお買いあげを待っていると、うきうきする。

しかし、ここで言うめでたさの根拠とは、大喜利なら座布団を没収されそうな駄洒落ネタか、あるいは紅白のご祝儀カラー関連食材である。

ここは一番、思いついたおせち関連に、勝手にいちゃもんをつけながら、筆をすすめてみたい。

数の子

最近は回転鮨で四季を通じて食べられるし、黄色いダイヤと言われていた往事の面影はないが、ぼくは好きですね。
たくさんの子供が授かるようにということでおせちに入選したらしいが、少子化・高齢化が進む中、もう一度数の子を見直す21世紀になろうかと予想している。

数の子の値打ちはあの 「パリパリ」 という音にあると思っている。
あれだけ賑やかな食材は他にちょっと思いつかない。
明太子やイクラと同じジャンルの食品とは思えない。

かなり数の子には好意的である。
味付けの数の子はカップの日本酒にとても相性がいいので、コンビニで買って出張先のビジネスホテルで夜中に食べることもある。

出張の夜食については、別のところでまとめて書くつもりであるが、ビジネスホテルでの夜の過ごし方は、結構生きる技術を問われると思うのは、私だけ?


黒豆

豆のほうは「マメ(元気)」という駄洒落だったと思うが、「黒」にも何かの駄洒落がついていたと思う。
残念ながら忘れた。

黒豆の枝豆はビールのつまみに極上だが、甘く味付けした煮豆も少量なら合いの手に悪くない。
ぼくは自分で煮たことはないのだが、しわにならないように甘く味付けするのは難しいことらしく、お手製のものだとわかったら必ずほめる必要があるそうな。

市販品かお手製か? 
見分けるのには、市販の甘い煮豆の味を思い出して、それより堅かったり、甘みが少なかったら、お手製だと自信をもってほめても大丈夫というのが、皮肉なことではある。

 

蒲鉾

紅白のご祝儀カラーと言うことで、めでたく入選。
蒲鉾だから「板についている」というシャレではないらしい。

おせちが最高の晴れ舞台だから、それ以外ではほとんど活躍しない。
そば屋のソバで見かけたとしても、それはパートみたいなもんでしょう。
もしソバ屋のおやじが入れ忘れたとしても、だれも気がつきはしないし、文句も言わない。
一年を3日で過ごすといっても過言ではない。

蒲鉾そのものにウエイトがかかった料理というものを思いつかない。

蕎麦屋の板ワサ。 ほんとうにこれだけか?
あとは、安いチャーハンの具、蕎麦の具。
そうだ、チャンポンの中では少し存在感があるかなあ。でもチャンポン自体、もう何年も食べてないことも忘れてた。
蒲鉾って、本当に出番が少ないなあ。
これが蒲鉾料理だ、というものがあったら教えて下さい。

和食では刺身が花形だが、蒲鉾を薄く、品よく切るのも刺身と同程度の料理だろうか。

昆布巻き

昆布が「よろコブ」に通じるということで、入選したらしい。
実に苦しいシャレだ。

昆布は日本料理界の大御所ではあるが、意外にも直接食べることは少ない。
塩昆布というものがあるではないか、と言うかもしれないが、あなたは去年何回塩昆布を食べたでしょう。
あるいは、何グラム食べたでしょうか。
ここは、強引にでも「正月は昆布の晴れ舞台」ということにしようと思っています。

太くて、芯には大切なものが入っていそうな昆布巻き。
自分で煮たらどれくらい時間がかかり、出来栄えはいったいどうなるか、と想像もつかないので、スーパーで買うことしか考えてません。

いざ、正月に食べるとき、自分で準備したおせちなんだから、いくつかに切り分けた昆布巻の、ズバッと中心を選べばいいようなものなのに、端っこの貧弱な部分からちまちまと手を出す自分が情けない。

出身地の昆布巻きの芯に何がつかわれているかで、地方がわかるらしい。
しかし、思い出せないのです。
たぶん、ニシンか鮭。

 

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