てまえみそ⇒そばのあれこれ

そばのあれこれ


蕎麦にサラダドレッシングをかけて食べさせる店に行った。

「ソバ」、「そば」、ではなく、漢字で「蕎麦」っていう感じの店があるでしょう。蕎麦、命、っていう感じの。
そういう店なのに、蕎麦サラダだったんです。

長野県松本市、大まじめに蕎麦を供する店で、酒もよく選んであった。
そのような蕎麦専門店で出す蕎麦サラダが、実は、旨かったのでご報告することにした。

蕎麦なるものは、今でこそ「名人」がいたり、「食通」が好んだりして、どんどん深奥幽玄なるものになっているが、そもそも、地粉のパスタですよね。
であるからして、天ぷらと合わせてみたり、おかめを刻んで入れたり、セイロに盛り上げて海苔を載っけてみたり、いろいろと遊んできたワケです。

それでいいんだよ、とおもえばこそ、蕎麦はソバサラダに化して、旨いんです。

うまさの理由。

うどんではこうはいかない。
ソバだから少々ざらつく。
そこにサラダドレッシングの油が心地よくからんで、なめらかである。

家に戻って駄ソバの乾麺でやってみたが、とてもよい。

ゆであげたソバを氷水で締めて、野菜を盛りつけてしょうゆ味のドレッシングをかけるだけ。
豚肉の薄切りを冷しゃぶにして供すれば、もうこれは、夏のごちそうです。

変わりソバにはまだまだ工夫の余地があると思った。

そういえば、カレーそばなんてのも、深奥幽玄というよりは、震央有限というノンジャンルの食い物だが、結構名店にもありますもんね。

他の麺類の工夫ということで、最近やったのは、そうめんを極細のパスタに見立てて、唐辛子、タマネギ、オリーブ油で味付けすると、すっかりイタリア人になっちゃうのが、おもしろい。
先日、夏に買いすぎたそうめんで、試してみたところ、百円均一で売られている機械でのばしたもののほうが、ずーっと、パスタ感覚でした。
ブランドそうめんは、味わいが軽やかで、その分「和」を感じさせます。
でも、あまってるのだったら細かいことは気にしない気にしない。

バーミセリっていう細いパスタと、百円そうめんの、そうめんにしては太いのが、実は国籍の違う兄弟だったんですね。


沖縄ではどこの食堂にもあるソーミンチャンプルー(そうめんの炒め物)は、大概ラードだから、塩と適当な野菜をいれて、豚の脂身でいためると、家庭でもそうめんが沖縄化します。



これは、ぼくの得意料理です。

逆に、1.7ミリくらいのスパゲティを、表示時間よりも長くゆでて、非アルデンテ状態にすると、あたかもチャンポン麺のようになります。
空港土産のスープ付き3人前1000円、なんてやつよりははるかに、長崎のそれに、リアルに似ています。

ということは、ゆですぎたスパゲティは釜揚げうどんとして通用するかどうか。
これは、やってみる前からダメだ、という気がするが、多分今度の日曜に一応はやってみると思う。
こういう実験に付き合ってくれる家族は大切にしなくてはいかんなあ、と思う今日この頃です。

しかし、釜揚げうどんに卵、バター、パセリなどをからめたうどんカルボナーラは讃岐うどんのメニューに普通にあるもんなあ。

世の中は想像より進んでいるようです。


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